絶美なダイヤルは「技術の結晶」:ウルブ・ナルダン Freak X 钌晶款

2001年に初代Freak(奇想)が登場した時、その衝撃は計り知れませんでした。まさしく「時計の常識を塗り替えた」傑作として、以降のハイエンドウォッチメイキングに大きな影響を与えました。
2019年に登場したFreak Xは、そのDNAを継承しながらも、より身近な存在として愛されてきました。
そして2025年。ウルブ・ナルダン(Ulysse Nardin)は、このFreak Xに新たな命を吹き込みました。その名も「Freak X Crystalium(钌晶款)」。これはもはや時計というより、「科学と芸術の融合体」と呼ぶべき存在です。
(以下、内容は同じです)
43mmの「黒き宇宙」に浮かぶ、金の結晶
まずはその存在感から。
ケースサイズはFreak Xの定番である43mm。素材にはブラックDLCコーティングを施したチタンを採用しています。
軽量かつ高硬度: チタン特有の軽さで着け心地は抜群。DLCコーティングにより、耐腐食性も高く、文字通り「肌に馴染む」装着感を提供します。
視覚的対比: この真っ黒なケースは、あくまで主役である「文字盤」を引き立てるための画布(キャンバス)です。
世界で一つだけの「钌(ルテニウム)結晶」
このモデル最大の見どころは、その文字盤に使われている「Crystalium(クリスタリウム)」と呼ばれる技術です。
稀有な素材: 原料となる「钌(ルテニウム)」は白金族に属する貴金属。金の165倍も希少とされ、光沢と硬度に優れています。
気相堆積結晶法: これは単なる塗装ではありません。数日間かけて精密に制御された炉の中で、ガス状の钌を文字盤基板に堆積させます。まるで「霜が降りたガラス」のような、不規則な氷裂状の結晶構造が自然に形成されるのです。
職人技の加飾: ここで終わらず、ウルブ・ナルダンはさらに一皮むきます。
PVDコーティング: 蒸着法によって、温かみのあるローズゴールド色を定着させます。
手作業による陰影: その後、職人が一筆一筆ブラックラッカーを手塗りし、結晶の凹凸に陰影を付けていきます。
結果として生まれるのは、星空のようにキラキラと輝き、見る角度によって表情を変える、まるで「爆発したダイヤモンド」のような文字盤です。
⏱️ 読み方すら「奇想」天外
Freakシリーズの醍醐味は、読み方の「非日常感」にあります。
分針 = カロウセル: 機械式の巨大な「カロウセル(脱進機構)」が、1時間に1回転。これが「分針」の役割を果たします。
時針 = 結晶盤: 下層に位置するこの美しい钌結晶盤は、12時間かけて1回転します。盤面上の三角形のインデックスが、「時針」となるのです。
また、裏蓋からはUN-230自動巻きカロウセル機芯を眺めることができます。
シリコン技術: シリコン製の擒縱装置(Escapement)と遊丝(Hairspring)を採用。
DIAMonSIL技術: ダイヤモンドシリコン結晶を融合させ、摩擦抵抗を極限まで低減。
パワーリザーブ: 72時間。
製品仕様:Freak X Crystalium
表格
項目 仕様
モデル名 Freak X Crystalium (钌晶款)
ケース材質 ブラックDLCチタン
サイズ 43mm
防水 50m
文字盤 钌結晶 (PVDローズゴールド加工 + ハンドペイント)
ムーブメント UN-230 自動巻きカロウセル
動力貯蔵 72時間
限定数 世界限定50本
編集部のひとこと
このFreak X 钌晶款は、単なる「高級時計」の域を超えています。
チタンの軽さと、ブラックのシックさ。そして、その中心で燦然と輝く金の結晶。
「光を閉じ込めたような」この文字盤は、まさにウルブ・ナルダンが掲げる「ハイテク・アール・デコ(High-Tech Art Deco)」の極致です。
世界限定50本。つまり、この文字盤の結晶模様は50通りの「世界で一つだけ」です。
既存の枠にとらわれない、「生来、異なる者(Born Different)」のために作られた、最高の「腕上アート」です。